紫外線と目の健康
紫外線から目を守ることは、将来の視力と健康を守ることにつながります。
目に及ぼす紫外線の影響
紫外線角膜炎
紫外線に強く暴露した時に発生する急性角膜炎です。暴露後30分から24時間後に角膜の多発性上皮びらんを生じます。
翼状片
眼球結膜が翼状に侵入する繊維性の増殖組織です。紫外線の強い屋外で活動する人に多発します。
白内障
紫外線は老人性白内障の原因のひとつと考えられています。長期間に渡って水晶体が吸収した紫外線の影響によって、水晶体のタンパク質の変性が進み白内障になると考えられています。
皮膚メラニンの増加!(視神経生存保証システム)
最近の研究では紫外線が目に入ると脳がその情報を受け取り、皮膚のメラニン色素を増やし肌を守るという情報伝達系があることが明らかになっています。
人体に対して最も悪影響を及ぼすUVB波を使用した動物実験では角膜の組織には紫外線の毒性を脳に伝えて、DNAを保護する機能があることが確認されています。
紫外線による皮膚のシミを予防するためには、紫外線カットの化粧品だけではなく角膜への紫外線にも注意が必要ということです。
紫外線はいろんな環境においても我々に降り注いでいます。
空気による散乱:紫外線は空気分子等とぶつかり散乱する為直射日光の当たらない日陰にいても降り注ぎます。更には曇りの日や天気の悪い日でも雲を通過して降り注ぐ為、外出時の紫外線対策は常時必要であると考えられます。
標高と紫外線:標高の高い場所では空気の量が少なく、紫外線が散乱される割合は小さくなる為直接降り注ぐ量は多くなります。
月別の紫外線量:紫外線は3月から10月に掛けて増加していきます。特に6月〜9月は多くなるそうです。(札幌・那覇のUVインデックス傾向等)
紫外線の種類
| UVの種類 | 波長 (nm) | 地上への影響 |
|---|---|---|
| UV-A | 380–315 | 大気圏でほとんど吸収されずに地表に達します。浴びると肌が黒くなる日焼けをします。ただし、大量に浴びるとDNAに傷がつき、皮膚の老化を早めます。 |
| UV-B | 315–280 | オゾン層の増減により、地上に到達する量が変動します。浴びると肌が赤くなる日焼け(サンバーン)します。大量に浴びると免疫力の低下や、皮膚ガンや白内障を引き起こす恐れがあります。 |
| UV-C | 280–210 | オゾン層によりほぼ吸収されてしまうため、地上にはほとんど到達しない。ただし、最も危険で殺菌光線と呼ばれており、免疫力の低下や皮膚ガン、白内障を引き起こします。 |
目への浸透度(波長の違い)
- UV-C(210〜280nm):波長の短いUVC波は角膜表面で100%吸収されます。
- UV-B(280〜315nm)/ UV-A(315〜380nm):UVB波とUVA波は眼内へ侵入して角膜及び水晶体で吸収されます。例えば320nmの波長では36%が水晶体に到達します。
光の性質と紫外線の届き方
- 光の性質:直射光、散乱光(散乱光・乱散乱)、乱反射光、反射光
- 紫外線の波長と地上への影響:UV-CとUV-Bの一部はオゾン層に吸収され地上に届かない。可視光線・赤外線などが地上に到達。